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2009年3月25日に供用開始された亀山市斎場です。
環境センターの隣にあると聞いたのですが、入口は環境センターとは真反対にあるので、隣り合っているように感じません。
ゴミの処理と隣り合っているのは良い印象を持たれませんので、隣り合っている印象が薄いのは良い事だと思います。

アクセス道路を進むと、まず駐車場があります。
傾斜地を利用して2層になっています。
下の層に停めると階段を上らないといけませんので不便ですが、下の層まで使うのは、式場と火葬がフルに使われている時位なのでしょう。
効率的な配置で敷地面積が抑えられています。

全体の配置は、こちらの案内図をご覧下さい。

左から、式場棟、待合棟、火葬棟となっています。
こじんまりした印象です。

式場は、大小2室あります。

遺族や僧侶控室なども完備されていますが、浴室は完備されていません。
しかし、必要な設備は整っていますので、これで十分だと思います。

各棟は回廊で結ばれています。
右側が火葬棟、左が式場棟です。

火葬棟に入ると、エントランスホールがあります。
過度な装飾はなく、豪華な火葬場を見慣れると質素に感じるかも知れません。
でも、通過するだけの空間なので、これで良いと思います。

エントランスホールから告別・収骨室に入ります。
ここは、告別室、炉前ホール、収骨室と別になっていません。
ここで全て行います。
1室に1炉という贅沢な配置です。
個人的には、この配置は理想的だと思います。
各室別けると、各室がどうしても狭くなってしまいます。
会葬者が多い場合、告別室や収骨室から人が溢れている光景を見ます。
纏める事によりスペースを広く取り、なるべく多くの会葬者が同じ空間に居る事が出来ます。
ただし、炉の間隔が空くので、業務を行う方は大変だとは思いますが。

壁面の模様は、鈴鹿の山並みを描いたもので、金属製で質感の高い物です。
最近よく見る、どこに炉があるのか分からないタイプの炉です。
複数の炉が並んでいる場合だと、他の炉を意識しないので、あたかも占有しているような印象を持って頂く効果があります。
でも、事実占有しているので、通常のタイプの化粧扉でも良かったのではと思ったりもします。
というのは、火葬の待ち時間など、個人の近くに居たいという方ももいらっしゃいます。
炉前を占有しているので、他の葬家に気兼ねなく待つ事も出来るでしょう。
その場合、「故人がここに居る」という事が分かり易い方が良いからです。
運転開始のボタンは、遺族が押す事も出来ます。
押したくない方もいらっしゃるでしょうから、配慮が必要ですね。
ここの火葬業務は、きくや葬祭という地元の葬儀社が行っていますので、その辺の配慮は心配ないと思います。
どっかで聞いた事がある葬儀社さんだなと思えば、近江八幡市の火葬業務を行っている葬儀社さんと同じでした。
亀山市の会社だったんですね。

待合ロビー、ここも過度な豪華さはありません。

待合室です。
将来炉を増設するなどして待合室が不足した時の為なのか、待合ロビーの一部が待合室に変更出来るように出来ているようです。

火葬棟の隅には動物炉があります。
ペット火葬入口を入ると待合室があり、その奥が炉前室になり収骨も可能です。
ここもまた、過度な装飾もなく必要最低限の設備のみ。
でも、個別火葬や収骨が行えるなど、公営火葬場のペット火葬としては贅沢な方式です。
人間の火葬は、誰でも等しく一度だけあります。
それに比べて、ペットの火葬は一部の市民のみが利用します。
公営火葬場が行うペット火葬については、受益者負担の考えと、必要最低限な設備で行うのが良いと思います。
さて、全体の印象ですが、非常にシンプルで質素な印象の火葬場です。
質素といっても貧相ではないです。
必要にして十分とも言えます。
その割りに、1炉1室の炉前といい、贅沢な部分もあります。
質素ながら力を入れる所には力を入れ、力を抜くところは抜いて建設費を抑える。
このメリハリが、個人的には凄く良く感じました。
全くの主観ですが、地味ながらコンセプトがはっきりし、稀に見る良い火葬場だと思います。
でも、ちょっと殺風景な部分もありますから、壁掛けやプランターの花を置くなどしたら(三木市のように)、もっと暖かみが出そうですね。
多少慌しい見学になってしまいましたが、親切にして頂いた、亀山市市役所ときくや葬祭の皆様に感謝致します。
旧 亀山市斎場


旧 亀山市関斎場


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