*画像をクリックすると拡大画像が別ウィンドウで開きます。 新しくなった玉野市斎場。2010年9月1日から新施設に移行しています。 訪れた日は、まだ旧火葬場で業務を行っていました。 左から仮設待合棟、旧火葬棟、新火葬棟と続き、右側の独立した建物は以前からある管理棟です。 管理棟は管理人住宅の事で、以前は管理人さんがお住まいでしたが現在は空き家です。 訪れた日は新施設の引渡しの直前だったので、工事用の囲いを撤去する作業が行われていました。 昭和43年から使われている旧火葬棟。 一見、この時代によく見る味気ないような建物ですが、よく見ると当時としてはデザイン性が高かったのではないかと思います。 昭和51年に富士建設の直上再燃焼炉付きの炉に更新を行っています。 洒落た天井ですが、完成当初からなのか更新時からなのかは不明です。 正面の扉の奥は収骨室です。 しかし、各化粧扉の奥に台車用のレールを収納しているタイプの炉ですので、耐火台車を収骨室に持って行く事は出来ません。 収骨は炉前で行います。 収骨室と言っても収骨室には使えませんので事務室代わりに使っていました。 この夏は非常に暑い日が続き、この日も暑い日でした。 炉前は勿論、事務室(職員休憩室兼用)にも冷房がありません。 炉裏も同様で、家庭用の小さな扇風機が回っているだけでした。 火を使う職場ですので業務中は特に暑い事でしょう。 改築の予定があるから旧施設にお金をかけたくないという事なのかも知れませんが、労働環境を整える事も重要な事だと思います。 入口上部に電気コードが走っています。 炉前にコンセントが1ヶ所しかないらしく、他の扇風機を回すために延長コードを引っ張っています。 手入れが良いのか綺麗な化粧扉ですね。 1番と2番の間の照明が曲がっています。 実は、留め金を出したまま化粧扉を全開にすると留め金が当たってしまいます。 保守作業時などに勢いよく扉が開いてぶつかったのでしょう。 ランプがあと2〜3センチ上にあれば当たらなかったのですが・・・ 画像奥の板で塞がれている奥は告別室があったそうです。 改築工事のため既に告別室は解体されていました。 祭壇は職員さんが布を張って自作なさったそうです。 古い鉄筋コンクリートの火葬場にしてはデザイン性もあり、手入れの良さも相まって綺麗な火葬場です。 コンセントが少なかったり照明の位置が悪かったり暗かったりの他、炉裏には作業の邪魔になる位置に柱があったりと、使い勝手の悪い部分もあった火葬場です。 典型的な昭和40年代の長煙突付きの火葬場。 気が付いたら、このタイプの火葬場も少なくなってきました。 人体の火葬の他にペット火葬も行っています。 飼い主の方が貼られたのでしょう、ペットの写真が沢山貼られていました。 霊灰塔にはペットフードなどのお供えや花の他、『猫の草』もありました。 ここは、周りには霊園もありますので、お墓参りのついでにお参りに来易いのでしょう。 『市民は市に対して有形、無形の貢献をしており、最期を少しでも報いるため』 『葬祭の簡素化を図るため』 という趣旨から、葬祭費無料制度があります。 詳細は、玉野市役所のHPを参照して下さい。 自治体が直に行う葬祭は、昔は多かったですが最近は少なくなりました。 また、無料で行っている所は非常に少ないのではないでしょうか。 とても良い事だと思います。 平成21年度の火葬件数は848件(うち市外者は75件)で、葬具の使用件数は401件です。 平成11年度は、火葬761件に対して葬具は560件です。 市の葬祭利用は減少傾向にはあるようです。 減少の様々な理由が考えられますが、ニーズに合わなかったり使い難いという事もあるのではないかと思います。 簡素化という趣旨はそのままで、ニーズに合った利便性の高い制度に改める部分もあるかも知れませんね。 都市部では直葬が増えている事から、小子化や核家族化が進むほど簡素で低廉な葬儀のニーズが増えてくると思います。 大変良い趣旨の制度ではありますが、『無料』という事に拘らないで、利便性の高いものにするのも一案かなと思います。 いずれにしても、末永く続けて頂きたい制度です。 玉野市役所と火葬場の皆様にはお世話になりました。 また訪れたい火葬場の一つです。 資料(玉野市役所より提供) 玉野市への旅路 玉野市までは、神戸港からジャンボフェリーで高松へ、高松から宇高国道フェリーに乗り換えて宇野まで行きました。 写真を撮った後に乗用車も積み込まれ、上部の甲板もほぼ満車。 神戸港出航は深夜、うどんを食べて風呂に入ってから仮眠しました。 早朝、高松到着前にこの音楽で叩き起こされます(笑) 二人を結ぶジャンボフェリー 宇野行きのフェリーに乗り換えてからもまだ眠い・・・ ちょっと靄っていましたが良い天気です。 宇野港に着きました。 火葬場に行く前に市役所に行く予定だったので、市役所に近い国道フェリーが便利です。 市役所に行くには少し早い時間だったので待合室で休憩。 待合室の入口脇に何か居ます。 国道フェリーの看板猫がお休み中でした。 気配で起きたのか、足元に来たと思ったらまた寝てしまいました。 すみません。そこ、通路で邪魔なんですけど(笑) 時間のある時は、フェリーでのんびりとした旅行も良いものです。 (追記) 宇高国道フェリーは、2012年10月17日に運行停止になりました。 短い航路ながら安くて快適だったのに残念です。 もっと写真を撮っておけばよかった。。。 |