*画像をクリックすると拡大画像が別ウィンドウで開きます。 小松加賀斎場 さざなみ 2011年6月14日から供用開始された「」小松加賀斎場さざなみ」です。 小松市と加賀市の火葬場を統合する形で新たに建てられました。 海に面した場所にあり防風林がありました。 至近には小松空港があり、塩害や防音を考慮して建てられたようです。 航空自衛隊の戦闘機部隊も常駐している空港ですので、特に防音性は必要ですね。 海とは反対側に車寄せがありました。 大きく覆われた車寄です。 海側と反対とはいえ、海風や冬の悪天候時の事を考えてでしょう。 入るとエントランスホールがあります。 かなり広々しています。 館内の配置は、下の案内図をご覧下さい。 館内案内図 告別室です。 木材を多用した告別室は、あまり見ないです。 全体的に木材を多用したりアクセントにしている印象の火葬場です。 棺運搬車にはモニタが付いていますが、名前や炉の番号などを表示し間違いを防ぐものです。 炉前ホールです。 壁面扉付の炉扉です。 最近の炉前は、炉の番号が無いところが増えているように思います。 特に壁面扉の所は、その傾向が強いような気もすます。 よく見ると、左写真の黒い取っ手の所に小さく数字が書いてありました。 右の写真は泉大津市の炉扉です。 写真に左の開いている扉の部分に3枚の板状のものが付いています。 右の閉まっている扉の合わせ目には、4枚の板状のものが見えます。 これは番号表示の代わりで、3番と4番という意味です。 何故目立たないようになっているかと言うと、建築設計の方は、デザイン性の観点から数字や文字を入れたがらない事があるらしいです。 一方、炉メーカー側は間違い防止の観点から数字を入れたい。 話し合った結果、このような形になったという事ですね。 設計と炉メーカーでは立場の違いますので重視する部分も違います。 炉扉だけではなく、こういう例はよくあるようです。 収骨室です。 収骨前室(左写真)と収骨準備室(右写真)から見た収骨室です。 通路や待合室には、絵画などの美術品が多く飾られていました。 これらは購入したものではなくて、寄贈を呼びかけて飾られているものです。 重要な公共施設に飾られるので、地元の絵画や美術品を作る方にとっても名誉な事です。 待合室です。 一部の待合室は、使用していない時は集会室として利用できます。 集落とも離れていますし交通の便の良い場所ではないので、利用率はどの程度あるのかは分かりません。 しかし、少しでも地元の利便性が良くなったり、遊ばせておく設備の有効利用という事なので、利用率が低くても意義のある事だと思います。 火葬場を作る時は、同時に近隣地域に公民館などを整備する事もあります。 悪い言い方をすれば見返りのようなものです。 でもこれは、火葬場自体を近隣住民にとって便利なものにしようという考えでしょう。 実効性はともかく、考え方としては良い考えだと思います。 待合ラウンジです。 授乳室です。 広くて設備も充実している感じです。 待合ラウンジの上は一部2階建てになっていて、2階は展望ロビーとなっていました。 階段の他にエレベーターもあります。 2階の展望ロビーです。 防風林越に海が見えました。 ここまで利用者の方が来るかなと思い無駄な設備なような気もしたのですが、海沿いだと津波が来る可能性もあります。 日本海側なので、火葬場が浸水する津波が来る可能性は低いとしても絶対来ないとは言い切れません。 近くに高台もありませんので、命を守る設備として見れば無駄ではありませんね。 待合ラウンジから通路を進むとエントランスホールに戻ります。 ゆったりした作りの施設ですが、歩く距離も結構あるように思います。 小松市営斎場 小松加賀斎場が完成して統合されるまでは、小松市営斎場と加賀市営斎場を使われていました。 こちらは小松市営斎場です。 墓地の中にある火葬場で敷地は狭いです。 駐車場も狭いので、利用者の車は墓地内の道路に停めざるを得ない事もあるそうです。 元々は、古くからある地元の火葬場を拡張して市営化されたのかも知れません。 古い火葬場ですが、玄関の天井など所々綺麗に改修されています。 玄関から入ると、正面に告別室、左側に炉前と収骨室があります。 伺ったのは朝の清掃の時間だったのでチリトリが写っていますね。 この日は午前早くから火葬が入っていたので、お忙しいところをお邪魔しました。 入って右側は待合室があるのですが、既に葬儀社さんが準備をしていた事と、職員さんからお話を伺っているうちに、すっかり撮るの忘れてました。 告別室は古い火葬場にしては広くて椅子が並んでいました。 これは加賀市営斎場でも同様です。 炉前と収骨室です。 古い火葬場でも清潔にしていると不快な感じはしませんね。 炉室の写真は、、、これも撮るの忘れました。 小松市直営の火葬場で、業務も市の職員が行っている火葬場でした。 ここの職員さん方は、公務員にしとくのが勿体無い(笑)くらい来客対応が非常に洗練されていたのが強く印象に残っています。 大急ぎで見て回りましたが、ゆっくり余裕を持って訪れる事が出来なくて残念です。 加賀市営斎場 加賀市営斎場です。 こちらは、ゆったりした敷地の中にありました。 最近では珍しくなった高煙突付の火葬場です。 煙がモクモク出るのかなと思っていたのですが、再燃焼炉付の炉に更新されていて無煙化されています。 昔の寺院風の火葬場を意識したようなデザインと相まって重厚な雰囲気があります。 玄関を入ると高い天井のホールがありました。 小松市と同様、正面に告別室があり左に炉前があります。 古い火葬場にしては立派な施設だと思います。 告別室と、その奥には炉前があります。 宮本工業所の炉は、火葬の進捗により炉内で台車が移動させています。 電動で移動するのですが、ここのは炉体下部にあるレバーを操作して手動で移動させる仕組みになっています。 このタイプの炉を開発された当初は、あえて故障の確立の低い手動式にしたのかも知れません。 収骨室ですが、伺ったのが火葬の終了した後でしたので、まだ収骨後の整備前の台車があったので撮っていません。 収骨室の壁には、総持寺祖院のポスターと、同寺と残骨灰処理業者の団体との間の契約書のコピーが貼られていました。 収骨の時には、残ったお骨の取り扱いを方を説明するそうです。 漠然と「こちらで供養します」と説明するより、このように資料を示して具体的に説明する方が、利用者も分かり易いし安心するのではないでしょうか。 小さいながらも待合ロビーがありました。 所々に綺麗な植木があったのですが、待合を担当している臨時職員の女性の方が植えられていました。 プロ並みに綺麗だなと思ったら、昔仕事でなさっていたそうです。 待合室です。 ここは、とにかく手入れの行き届いた火葬場でした。 ここも市の直営で、待合を担当なさってる臨時職員の方以外は、市の正職員でした。 手入れというのも「親方」の考えだそうです。 「親方」というのは、現場の長の方の事で、他の職員さん方がそう呼ばれていました。 「親方」は「親方」に仕事を教わってきたそうで、仕事に関しては一家言ある方です。 一部の自治体で、技能労務職員の問題が取沙汰された事があります。 公務員の人件費の問題では、技能労務職員は民間と比較し易い事から槍玉に挙げられる事もよくあります。 (あまり公正な比較は見ませんけど) しかしここでは、良い意味の技能労務職員や職人気質というのを感じました。 |