深丘園

深丘園

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  深丘園  深丘園

深丘園。
関東では、残り少なくなった高煙突付きの火葬場が改築されました。
背後の丘に妙に馴染んで見えます。
従来からの深丘園という名称にしっくりきます。



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カーブを描く車寄せには、入口が二ヶ所。
天然の石や木目調の天井などでナチュラルな印象です。



  深丘園 深丘園 深丘園

全体の構造は案内図をご覧下さい。



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屋内も全体的にナチュラルな印象。
過度な厳かさを演出して、威圧感を感じる所もありますが、ここは全くそんな感じはしません。



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壁は土壁でした。
なんか、手間がかかってそうですね。
旧家の土壁を見ると、土壁は長年使っても古さを感じないように思います。
手間はかかっても長期的に見れば、クロスの張替えや補修の手間が少なくなるのかも知れませんね。



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炉前を兼ねた告別室です。
ここも木と土壁で、近江八幡市にちょっと雰囲気が似ています。



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こちらは収骨室。
一転して石に囲まれた雰囲気です。
正面の化粧扉のように見えるのは、収骨準備室の扉です。



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待合エリアのある二階に行ってみます。
階段の他にエレベーターもあります。
本来は平面の方が良いのでしょうけど、敷地の関係で二階に待合室を作ったのでしょう。



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待合ホール。
更衣室や授乳室もありました。



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待合室の廊下。
各所にちょっとしたスペースがありました。
一人で過ごしたい方や込み入った話し等、他の会葬者と離れて居たい時には良さそうです。



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待合室は洋室ですが、小さな畳敷きがありました。
畳に座る方が落ち着く方や、お疲れの方が少し横になれるスペースとして、畳敷きのスペースはあった方が良いですね。
湯沸し室は各部屋にありました。



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待合室は区切って使う事の出来るタイプです。
バルコニー付きの待合室は初めて見ました。
手軽に外の空気を吸えるのは良いです。



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深丘園には式場はありませんが、少人数のお葬式に対応した小ホールがあります。
小さなホールのみで、式場に付随した設備はありません。
使用料金は冷暖房の使用実費として500円と低額に抑えられています。
将来は直葬のような葬儀形態が増える事も予想されます。
お葬式をしない方は、お別れまでしないという事ではありません。
様々な理由で直葬を選択されるんだとは思いますが、このようなお別れの場を提供するのは大変良い事です。

公営の一般的な式場は、安くて利便性は高いです。
しかし、お葬式を行うホールは民間でも作る事は可能です。
利益率の高い葬儀形態より利益率の少ない葬儀形態の救済をするのが行政の仕事だと思います。



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一階には、霊安室やペット火葬の設備があります。
こちらは霊安室で、告別室にあるのと同じ写真台がありました。
利用者も入れる霊安室ですので、直葬などの場合に納棺も出来るのかなと思ったら出来ないそうです。
(話を聞いた方は直接の担当者じゃなかったから違うかも)
火葬は民間では行えない事業です。
従って、行政は民間と同等以上のサービスを行わなければなりません。
状況により柔軟な対応をすべきでしょう。

直葬を選択する方は、様々な理由から選択なさるのだと思いますが、経済的理由から直葬を選ぶ方もいらっしゃると思います。
お金が無いからお別れが出来ないという事は、本来はあってはならない事です。
一部の火葬場では、直葬の場合は霊安室をお別れの場や納棺に使って頂いたりと、利用者の形態に合わせ状況により柔軟な対応を行っている火葬場もあります。
葬儀の現状は、変わってゆくかも知れないしニーズも変わっていきます。
利用者は何を求めているか、常にしっかり見続ける必要があります。

新火葬場では、事務以外の各業務は民間委託になります。
この規模の火葬場だと、事務の臨時職員だけ配置する所もありますが、ここは市職員も常駐するらしいです。
全体を統括する立場の職員が居る事は良い事です。
葬儀社や受託会社のフィルタを通した利用者の声は、本当の利用者の声ではありません。
市職員が利用者のニーズや変化をしっかり掴み反映させる事は大変重要な事です。



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ペット火葬は、入口や各部は人間用とは独立してあります。



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埼玉県ですし近くに住宅もあるのかと思ったら長閑な場所にありました。






旧・深丘園火葬棟

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こちらは廃止された旧火葬棟です。
深谷市・岡部町火葬場組合の施設として昭和46年11月に完成。
昭和54年に深谷市・岡部町共同事務組合に名称が変わり、 平成18年に深谷市と岡部町が合併した事により、一部事務組合の運営から深谷市の単独の運営になりました。

古いですが白く美しい火葬場です。



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細くて長い煙突が印象的でした。
完成当初は、この長い煙突は無くて、低い四角の煙突だけだったそうです。



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四角煙突の中には煙道が二本入っているそうです。
しかし、この煙突は完成してみると吸い込みが悪く、すぐに長い煙突を新たに建てたようです。
四角煙突は、高い煙突が完成してからは使われていませんでした。
でも煙道は両方の煙突に繋がっていたんですね。



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重油焚きのロストル炉が4基、昔の火葬場らしくシンプルな炉前です。



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入って右側には、台車置き場と控え室がありました。
宗教者用の控え室だったらしいですが全く使ってないそうで、倉庫代わりになっていたようです。



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炉扉が開いた状態です。
ロストル式は、耐火扉周りに灰などが落ちている事が多いのですが全く落ちていません。



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化粧扉は、どこかで見た覚えが・・・
旧前橋市斎場の化粧扉と同じ物のようです。
そういえば、どちらも昭和46年に完成しています。
炉も同じ東京博善のロストル式ですので、化粧扉が同じ物でも不思議ではありませんね。
深谷と前橋、旧施設は同じ年に完成し新施設も同じ年に完成しました。
まるで双子の兄弟のようです。



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告別室です。
告別室といっても炉前に告別スペースが付いているという感じです。
炉前でお別れの時代から告別室でのお別れになる過渡期だったのかも知れません。



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炉室です。
長年使っている間に細々とした備品や用具が増えていったのでしょう、空きスペースが倉庫代わりになっていますが、綺麗に整理整頓され清掃も行き届いています。
火葬場に限った事ではないですが、バックスペースを綺麗にしている所は全体の手入れも行き届いている傾向が強いと思います。
ここも例外ではありません。



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レンズに付いた水滴を拭かないで撮ったらボケボケの写真になりました。
あまり撮ってる人が居ないような写真は貴重な記録になり得ますので、横着しないでちゃんと拭かないとダメですね。
炉の上部は煙道になっています。
炉内から見ると、炉前側上部に煙の抜ける口があります。
写真では、左側(炉前側)から上に抜けてから煙道に繋がっています。



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新火葬場の2階から見下ろして見ました。
川の右にあるのは、事務所や待合室の入っている仮説の管理棟です。




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